■ 第1章 目覚め ■
秋も深まり、寒くなって来た。
週末金曜日の夕刻。
僕は、とある私立中学の1年生。
部活が終わって、学校の寮に帰る所だ。
夕方5時を過ぎ、夕焼けがとても綺麗だった。
人通りの少ない、自然公園。いつもの通学路。
いつもの様に歩いていた。
僕の他には、前後に誰も歩いていない。
少し寒くなって来た。
肩をすぼめながら、足早に歩いた。
ふと、前方のベンチに、違和感を感じた。
白いベンチの上に、なにかある?
(なんだろう?)
もう、陽も落ち始めて、
街灯がうっすらとつき始めている。
近づいていくと、その白いベンチに
(何かな? 誰かの忘れ物?)
(マフラーかな?)
そう、思いながら、横目にベンチを見た。
通りすぎる瞬間、何か判った。
(えっ?・・・・・手袋?)
そう、思いながら、そのまま通りすぎた。
自分でも気がつかない間に、歩くスピードが遅くなる。
(さっきの手袋・・・・両手 有ったよね)
(見た感じ、革の感じだったなぁ)
急に、僕の心臓の鼓動が、早くなって来た。
息苦しくなるくらい・・・・・
(なんで、こんなにドキドキしてるんだろう?)
そう思いながらも、
心の奥深くにしまい込んでいるある思いが、
気持ちを高ぶらせている事に気がついていた。
[ 過 去 ]
僕は、小学校の低学年くらいの頃から、
テレビドラマなどで、
犯罪を犯す若い女性が、
両手に手袋を填めて犯行を実行するシーンが
あると、そのシーンに釘付けになった。
なぜ?
その理由は、自分自身でも判らない。
生まれつき、持っている変な感じなのか??
犯行を実行する時に、黒い手袋を両手に填めて、
狙らったターゲットを
背後から、襲うシーンに戦慄のような感じを
受けたのが最初だった。
そのうち、黒い手袋をはめた手がアップで映ったり、その黒い手で
首を絞めたりするシーンがアップで映ると、猛烈に心が高鳴った。
内緒で、タイムシフト録画されたそのドラマをDVDにコピーして
夜中、自分の部屋のベットの中で、ポータブルDVDプレーヤーで
そのシーンを何度も何度も見て、
胸が高鳴るドキドキ感を楽しんでいた。
特に、女性が黒革の手袋を填めるシーンから始まるストーリーだと
心臓が痛くなるようなトキメキを覚えるようになっていた。
「・・・・黒い手袋・・・・」
特に黒い手袋を両手に填めている
年上の女性に、トキメキ感を
感じている自分は、少しおかしいんじゃないかと、
心の中で気がつき始めていたけれど、
誰に話すこともなく、一人だけの気持ちとして、
心の中にしまい込んでいた。
ただ、ただ、黒い手袋の手で、
悪い事をするお姉さんに、すごく魅力と
気持ちの高鳴り、
そして興奮を覚えるようになっていた。
[ 現 在 ]
いつの間にか、僕は歩くのをやめて、立ち止まっていた。
僕の心の中に、とんでもない気持ちが噴出していた。
(あそこにあった手袋・・・・革手袋だった)
(しかも、肘下くらいまである長い・・・・)
(見知らぬ女の人が、使ってた・・・・・・)
(わすれものだよね・・・・・)
(気がついて取りに来るよね・・・・・・・・)
(・・・・・・)
(・・・・ あんな手袋で、・・・・悪い事・・・・・・された・・・・ら・・)
脳裏に、手袋を填めて悪い事をする、
お気に入りの手袋女優が
黒革の長手袋を填めながら、
近づいてくるシーンが、
頭の中をよぎった。
自分でも驚くくらい、息が荒くなっている。
(・・・・僕も・・・・され・・て・・・・みたい・・・・・・・・)
(悪い事・・・黒革の手袋で・・・・・・・・)
(見知らぬ女性の黒革手袋・・・・・あの手袋・・・使えば)
(悪い事されるのを、感じられる・・・・・・かな・・・・)
(見ず知らずの・・・・女暗殺者とかに・・・・)
僕は、我に返って、あたりを見渡した。
この通りには、誰もいない。
(ちょっと遊んで・・・・何もなかったように、ベンチに置いて返せばいい・・・・・)
僕の気持ちの中に、悪魔がささやく。
(あと、返せばいいんだ)
僕は、ゆっくりと引き返した。
あの白いベンチに向かって。
心に突然宿った 、悪魔ささやきに突き動かされるように。
その白いベンチには、まだあった。
黒革の手袋が。
僕は、改めて廻りを見回して、
誰もいないことを確かめると
素早く手袋を掴んでバックに入れた。
心臓の鼓動が高鳴る。
(いま、すごく悪い事してる)
まるで、100mを全力で走ったかのように・・・
頭がジンジンするような・・・・・酸欠にでもなっているかの様な
感覚に襲われる。
僕は直ぐに、足早にその場を立ち去った。
(誰にも見られていませんように・・)
足早に歩く僕は、いままで、感じたことのない
感情が心の中に渦巻く。
なんか、すごく悪い事をしてしまった、
罪の意識が心を貫く。
(持ってきてしまった・・・・・・・・・・・・・・・・)
数秒しか触れずバックに入れた革手袋の感触。
柔らかくしっとりした感じ。
(この黒革手袋で悪い事をされ・・・たら・・・・・)
(暗殺とか・・・・・されて・・・・みたい・・・)
いままで、見てきた無数のドラマのシーンが、脳裏を渦巻いた。
心臓の鼓動が、どんどん高まる
あのベンチから、もう500mは、離れただろうか?
気がつくと、夕日も落ちて廻りは随分と、暗くなっている。
(手袋・・・・返さなきゃならないし・・・・・ )
心を貫く罪の意識を拭うように、自分に言い聞かせる。
改めて、あたりを見回した。
少し先に、公衆トイレが見えた。
(あそこなら、人に見られない)
(その辺の茂みの中に入るより、安全だ・・・)
そう思って、足早に公衆トイレに向かった。
トイレに着くと、もう一度あたりを見回して、
人がいないのを確かめ、
そして・・・・・トイレの個室に入った。
真っ暗かと思ったが、街灯の明かりが、
ガラスブロック越しに入って来て
うっすらと明るい感じだった。
室内灯を付けることが出来たかも知れないが、
何故かつけなかった。
目も、その僅かな明かりに慣れて、
回りも見えるようになって来た。
トイレの中は、意外に綺麗だった。
多分、清掃が入ったのだろう。
個室とは言え、車椅子が入れる広さが
有るので、窮屈さは感じない。
物置台に、バックを置いた。
胸の鼓動が高まる。
ゆっくりとバックを開いた。
そして
中に入っている・・・・持ってきてしまった、
黒革の長手袋を取り出した。
鈍く黒光りする黒い革の長手袋。
手のひらから、革の柔らかい触感が伝わってくる。
そして、まじまじとその手袋を見た。
手の甲に3本筋の、綺麗なステッチが、入っている。
手のひらを見ると、指の部分に使っていた女性の、
関節痕が残っている。
手袋を填めていた女性の手が見えるようだ。
目の前で手袋の手のひらを凝視した。
顔に手袋が近づくと、
ほんのりと甘い香水のような香りが
鼻腔を刺激した。
(ああぁ~ やっぱり女性の手袋だ。)
(この手で・・・・されて・・・みたい・・・・ )
着ていたジャージの上着を脱いで、
半袖の体操服だけになった。
肘下までの長さの有る革手袋を填めるのに、
邪魔だと思ったからだった。
黒革の手袋を手に取り・・・・・
右手の手袋に、ゆっくりと自分の手を入れていく。
柔らかいインナーの布地が、
自分の手にまとわりついていく感覚。
ゾクッと、腕に鳥肌が立った。
自分の手を包み込んで・・・・・
手袋が手の形に膨らんでいく・・・
(素手じゃない・・・・・手 )
指先が、ツンっと手袋の中で突き当たる。
黒革に包まれた右手で、左手も手袋の中に、
ゆっくりと沈めていく。
全身に広がった鳥肌は、ますます強くなる。
ゾクゾクする
黒革の長手袋は、想像していたとおり、
僕の肘下までの長さがあった。
(見知らぬ女性の手袋が、僕の手を包んでいる)
ガラスブロック越しに、
トイレの個室に入ってくる街灯の灯り。
その灯りに照らされて黒光りする手袋は、
自分の手じゃない錯覚を覚えた。
黒革手袋に包まれた自分の手を見つめた。
肘下まで、真っ黒な手袋に包まれた手。
ゆっくりと、手をグーパーして見る。
(まるで、自分の手じゃないみたい・・・・・)
胸の高まりは、最高潮に達していた。
僕は目を閉じて、
目の前にいるお気に入りの手袋女優が
黒革手袋をはめた両手を
僕の首にかける想像をした。
はじめて使う、女性の黒革手袋。
(見知らぬ大人の女性が填めていた・・・・・・・・手袋・・・・)
ゆっくりと、黒革手袋に包まれた自分の手を、
首に絡ませていく。
そして、無意識に力を込めていった。
(あぁ~ ドラマみたい・・・・に・・・革手袋の手で首を締められて殺される・・・・・・)
(そうなんだ)
(手袋を填めた手は、手だけが別人になるんだ。)
(手袋を填めれば、悪い事を容赦無く出来ちゃうんだ。)
そう思った瞬間、気持ちの中に感じる高揚感が高ぶった。
自然に、黒革手袋をはめた僕の手は、
自分の首をその両手で
締め続ける
(ああぁ~ ・・・・苦しい・・・・声も出せない。)
(・・・・ああっ許して・・いゃっ・・やめてっ・・・・)
心の叫びは、声にならない
意識が遠のいていく・・・・・・・・・・
黒革の長手袋を填めた手袋女優に、
その手で絞殺される想像をしながら
僕は手の力を更に入れていった。
体温で暖まった手袋から甘い香りが、漂い鼻腔に触れる・・・・・
ハッと我に返って、首締めをやめた。
自分の体に、特有の変化があったからだ。
(えっ???)
自分でも、驚いた!
首を絞めながら、意識が遠のきはじめたとき、
股間が充血・・・・・
あそこが、勃起したのだ。
(殺されそうなのに、なんで勃起する?)
部活帰りで、ジャージを着たままの僕は、
もっこりと膨らんだ股間が、
すごく恥ずかしかった
(こんなんじゃ、ここから出られない・・・・)
(誰かに見られたら、・・・・・恥ずかしい・・・・・・・)
甘い香水の香りが、強く漂い始めていた。
僕は手袋を付けたままの手のひらを嗅いだ
案の定、甘い香水の香りは、ここからだった。
甘い香りを吸い込んだ瞬間
僕の股間が、更に硬直した・・・・・・
テレビやビデオ録画の中では、
判らなかった現実の出来事。
大人の女性の香り。
革の香りと、独特の香水のような香りが
入り交じった不思議な感覚。
まるで、香りに酔った様な不思議な感覚。
そして、高鳴る心臓の鼓動。
いつしか少年は、
陶酔してしまった・・・・・。
少年は、ためらわず、また自分で首を絞めていた。
(もっと、悪い事されたい・・・・)
いままで見てきた、色々な女性の犯罪行為が、
走馬灯のように
記憶の引出から、蘇った。
(このドキドキ感・・・終わりたくない・・・・・)
黒革手袋をはめた女達の
色々な犯行シーンが頭の中をよぎる
(・・・こんなシーンも・・・)
首に掛けた手を、首筋から口元に・・・滑らせ
黒革手袋の香りが、強烈に香った瞬間。
両手で口と鼻を押さえて、
呼吸を奪った。
(手袋の手で、窒息させられるシーン・・・・・)
(あっ・・・・なんか、すごい!!)
(・・・・・・・・・)
首締めより、なんかこっちの方が、悪い事されている感じがする
口を押さえた手袋の手は、容赦なく呼吸を奪い続ける。
抵抗しても、執拗に容赦なく呼吸を奪いに来る。
強い悪意を感じる・・・・
(誘拐とか実行するとき、口を塞いで車に連れ込んだり)
(ああ~っこんな感じでされるんだろうな~)
意識が飛びそうになって、思わず口元から手を離した。
今までに無い感覚・・・・・
興奮して、ゾクゾクする。
しばらく、僕は呆然としていた。
両手を肘まで包んでいる、
黒革の手袋をじっと見つめていた。
想像を超えた感情が、全身を駆け巡った。
(もっと・・・・悪い事されてみたい・・・・されたい・・・・・・)
(殺される以上に、悪い事なんて・・・・・・)
そう思いながら、再び右手を口に充て、
左手で右手を押さえて、
窒息させられる想像をしながら、陶酔する。
暗がりで突然、背後から現れた黒革手袋で、
口を押さえられ呼吸を奪われる。
その黒い手は、もがいても
容赦なく
口を押さえ呼吸を
奪い続ける。
(手袋の手で、窒息させられ・・・・・・て・・・・・殺される・・・・)
股間が熱い・・・・・息苦しくて、
意識が飛びそうなのに・・・・・
無意識の中で、膨らんだ淫らな股間に
ジャージの上から触れた。
(なんで、こんなに堅くなるの・・・・・)
その瞬間
心の中に、戦慄が走った。
(こんな感じで、はずかしめられたら・・・・・・)
心の中に、膨らんだ股間を見られて、
恥ずかしくなっている自分がいる。
誰にも見られていないはずなのに・・・・・・
ジャージの上から、黒革手袋を填めた手で、
膨らんだ股間をなでる。
右手で口を押さえ、左手で・・・・・
(はずかしめられる・・・・・)
(未成年の男子に悪戯する・・・・・女)
(手袋していれば、なんでも悪い事できる・・女・・・・)
ためらいもせず
両手でジャージのズボンを膝下まで、ずり下ろした。
同時に履いていたブリーフも一緒に下ろしてしまった。
薄暗いトイレの中
硬直した僕のペニスが、
少し冷たい空気に触れ、
下半身が露わになったことを
肌で感じた。
僕の心臓の鼓動がさらに高まる。
黒革の手袋に包まれた両手を
腰のあたりで身体に触れた。
生まれて初めて、
革の・・・・手袋の手で、身体を触る。
(自分の手のはずなのに、まるで、他人の手で触られているみたい・・・・)
少し厚手の手袋だからか、
手のぬくもりは表面に達していない。
冷たい革の感触だけが、肌を刺激する。
本当に、自分の手じゃない他人の手。
大人の女の手。
腰に触れた手の指先を、ゆっくりと腹部へ滑らせていく。
柔らかい革の指先の感触が、腹部の敏感な肌を刺激する。
黒革手袋をはめた両手を、
少しずつ上半身へ滑らせていった。
はじめて素肌で感じる冷たい革手袋の感触。
(あっ・・・・・こうやって、イタズラされる・・・・)
胸の高まりは
とてつもなく大きくなっていく。
両手で腹部を撫で回しながら
段々と胸元へ上がってくる黒い手。
着ている体操服は、自然にまくり上げられ
上半身も露わになっていく。
他人の手で、触られているような・・・
柔らかく、しっとりとした触感の革の感触が
素肌を犯す
そして、黒革手袋の指が、乳首に・・・・触れ
黒革手袋の指先が乳首をかすめた瞬間。
戦慄のような感触が
いつしか硬直して敏感になった両胸の
突起部分を襲う。
「あっ~っ」
思わず、恥ずかしい声が出てしまった。
とっさに、左手で口を塞ぐ。
身体が火照る
(手袋の手で、口を押さえられながら、身体を・・・・・される・)
さらに身体が熱くなってくる。
まるで、他人に身体を触られているような
錯覚を起こしながら、少年は手袋の手で
口を塞ぎ、呼吸を封じながら
身体を撫で回した。
上半身を撫で回しながら
時折、乳首を黒革手袋の指先でいじって
はずかしめられる妄想を描いていた。
もう、歯止めは利かなかった。
少年は、初めて感じる革の感触に
溺れて行った
背後から、黒革手袋の手に
身体を弄ばれるかのよう・・・・・・・な
妄想を脳裏で描いて
少年の興奮は、頂点に達した。
熱い逸物から、透明の粘液が、
ひたひたと流れ落ちている。
まだ、皮をかぶったままの、
幼い逸物でも勃起すると、立派な大きさに
変貌していた。
少年は、ゆっくりと身体を撫で回しながら、
右手で太股をなでながら、
黒い手を内股に滑り込ませていった。
少年の脳裏には、背後から身体を
黒革手袋の手で撫で回し
悪戯する
悪い女がいる。
少年は悪戯され、犯される
闇の妄想の中に
落ちていた・・・・・・・
左手で口を塞いだ手袋に力が掛かる。
息苦しい・・・・・・
そして右手は容赦しないかのように、
玉袋の形をなぞるように黒い手の指先で
ねっとりと玉袋をいじり回す。
(((ここを握りつぶされたくなかったら、おとなしくしているのよ)))
背後から耳元で囁く女の声
悪い女に男の急所を掴まれ、抵抗出来ない・・・・
黒革手袋の妖しい指の動きと革の触感に、興奮を覚えた。
玉袋に絡みつくように触れていた指が
ついに、硬直した逸物を握った。
(はうっ・・・・・んんんんっ・・・・・うーっんんんんん)
口を封じた黒革手袋の下から、
甲高い喘ぎ声が・・・・だが、少年の声は封じられ、
うめき声だけが、かすかにトイレの中でこだました。
脳裏にうごめく悪い女は、
完全に硬直した逸物を、ゆっくりとその黒い手で
揉み込んでいく。
その手の動きは、止まらない・・・・・
逸物の先からは、おびただしい量の
透明の液体が溢れ出す。
口を塞いでいる黒い手に、力がこもる。
呼吸をさらに奪いに来る・・・
同時に、逸物を弄っている手は、
まだ敏感な亀頭を包んでいる皮を剥き始める。
「うっっっっんんーーーーんんんっ・・・・・うっっっっんんんんん・・・・・・・」
(あっっイヤっーーーーヤメテっ・・・・・痛いっ あぁぁぁぁぁ・・・・・)
まだ剥けなかった・・・が、
少し露わになった亀頭を容赦なく、黒い人差し指と薬指が
指の腹で、グリグリと亀頭の先端を刺激する。
黒革手袋の指先は、
透明の液体が付着し黒光りしている。
「んーーんんんっ・・・・・うっっっっんんんんん・・・・・・・」
(はぁーーっっっ・・・・・ヤメてっっっっイャっ)
亀頭で感じる
黒革手袋の指の感触
堪えがたい快楽
「んんんっ・・・・・うっっんんんんん・・・うーっ・・・・」
窒息寸前まで、呼吸と喘ぎ声を殺すために、
口を封じている黒革手袋はグイグイと
口と鼻を押さえ込んでいく。
少年の、悪戯妄想オナニーは、激しさを増していく。
黒革手袋に包まれた手は
彼の意識を超えて、激しく逸物を揉みまくり
ついに・・・・・・昇天
活きよい良く噴き出した白い乳液が
トイレの壁に達し付着した。
少年は、体力を使い果たし、
酸欠になりかけて、ボーっとした意識のなかで
身体が満足している感覚を
はじめて感じていた。
僕は我に返った。
自分の両手に填めたままの、女物の黒革長手袋。
ふと見えたトイレの鏡に映った、
黒革長手袋をはめた
自分の姿が
強烈に恥ずかしく見えた。
恥ずかしさのあまり
慌てて、黒革手袋を手から脱ぎ、
バックの中へ再びいれた。
僕の手には、黒革手袋から染みついた、
独特の残り香がまだ香っていた。
どれくらい時間が経ったのだろう。
生まれて初めての経験・・・・自分の欲望を
荒々しく、さらけ出した手袋オナニー。
終わって、冷静な自分に戻ったとき、
とてつもない罪悪感に包まれていた。
ゆっくりと、トイレのドアを開けて、
回りに誰もいないのを確かめて
外に出た。
トイレの外で、入念に手洗いをした。
オナニーに使った、黒革手袋の
残り香を誰にも気がつかれないようにしたかった。
さっきまで、心ときめいた
革の芳香に混じった香水の香り。
冷静になると、すごい恥ずかしさを感じた。
幸い、ほとんど判らないくらい、
残り香は消えてくれた。
(手袋・・・返さな・・・・・き・・・・ゃ)
ふと、思った気持ちは、
快楽を覚えてしまった身体に
かき消された。
(誰も見てなかった・・・・だろう・・・・だから・・・・・)
こんなチャンスは、二度と無い。
まだ、あの快楽を楽しみたい。
そんな感情が、脳裏をかすめると、足早に帰路についてしまった。
黒革手袋を持ったまま。
少年の背後・・・・・・
暗闇の木々に溶け込むかのように、二人の人影が。
暗がりの中で、うごめく人影。
全身黒ずくめ姿をした女が二人。
少年の去りゆく背中を見ていた。
「ふふっ・・・・・・おもしろそうな子じゃない?」
「声、殺していたつもりのようだけど、壁伝いによく聞こえてたわね」
「すごく興奮しちゃってっ・・・・・」
「さて。いちおう、あの子のおうち。場所を確認しとこうか?」
「そうね。自宅を確認しとけば、あとはどうにでもなるわ」
「トイレの中で随分、楽しんでいたようだから、今夜も寝る前に遊ぶんじゃない?」
「絶対やると思うわ。ちゃーんと餌の革手袋、持って帰っちゃったからね」
「あんなに若い子が釣れるなんて、思っても見なかったけど。」
「でも、あれ未成年よ。本当にやるの?」
「成人の男より、未成年の方が可愛がれるわ。たっぷりとね。」
「まぁそうね。じゃあ。尾行しましょ」
「ええっ。いきましょ」
二人の黒い女達は、不敵な笑みを浮かべ
少年に気がつかれないように、
尾行をはじめた。
★ 次回へ続く ★
少年の妄想は現実の物となっていく。
少年は、大胆な黒ずくめの女達に、
拉致され連れ去られてしまう。
そして、連れ去られた先は・・・・・・
これから、どうなる??
手袋フェチの少年の運命は・・・